「出会い」
冬休み最後の日、息子と友人宅へ向かっていました。
この坂を上ったら到着!!というところで、
フラフラっていうよりも、「よろよろ」と一人??で歩いてくるミニチュアダックスフンドに目が留まりました。
慌てて停車し、わんこに駆け寄りました。
友人が町内の理事長さんに連絡してくれ駆けつけてくれました。
心配するご近所さんも集まり、しっかりとした体格と毛並みは悪くないことから飼い犬だと推測されましたが、首輪がなく色んな妄想が膨らんでいきました。
「まずこの子をどうしたらよいのか。」
「一時的にでも預かるという事はこの子の今後に関して責任が生じてしまう」
ということはみんな言葉に出さなくても感じていました。
「決断」
友人と私は、ほんの少しの時間で気持ちの確認をしました。
「友人が一時的に預かり、飼い主が見つからなかった場合は私が引き取る」
今になって考えるとあんな短時間で決断した自分にびっくりですが。。
「迷い犬を保護したら」
とりあえず近くの警察署へ連絡しました。
「迷い犬は遺失届を提出しないといけません。一度連れて来てください。」とのことでした。
「3か月飼い主さんが見つからなかったら権利は譲渡されます」と説明を受け遺失届の提出を済ませました。
淋しいことに完全に「モノ」としての扱いでした。
次に、
よろよろと歩いていたこともあり、どこか体調を崩していたらいけないので、
診察をしてもらおうと近くの動物病院へ向かいました。
待合室には患者さんで溢れていましたが、迅速に丁寧に対応してくださいました。
最初に「マイクロチップ」と歯の確認(年齢の予測)をした後、
迷い犬を保護した場合の対処法を丁寧に教えていただきました。
(残念ながらマイクロチップは入っていませんでした。)
- 届け出は、近所だけではなく近隣、隣接した市の警察署へ各々届け出
- (*横の連携が少ないらしいです。)
- 住所地と隣接の市役所「環境課」へ連絡
- 動物愛護管理センターへ迷い犬の登録
そして詳しい診察は、「引き取ることが決定してから来て下さい」とのことでした。
「レメロン」
飼い主が見つかるまでの間「わんちゃん」ではなく名前を付けることに。
「Lemon」と「Melon」を組み合わせた「レメロン」と子供たちが名づけました。
レメロンのためにペットシーツとご飯を購入し友人宅へ。
レメロンは初めての家とは思えないほど、あったかい床の上でゆっくりと眠り始めました。
そして、私達もおやつタイムにしようと準備を始めたところ、
知らない番号から着信。
友人と見つめ合う目がキラキラと期待で膨らんでいきました。
「飼い主さんが見つかりました」と警察署からでした。
「迷い犬レメロンがくれたもの」
迷い犬「レメロン」のおかげで、
「預かるよ」と潔く言ってくれた友人の強さと優しさを改めて噛みしめることができました。
そして私は、レメロンと彼女のおかげで、
愛犬を亡くし淋しさを抱えている私の背中をグッと押してくれ
「引き取る」という決断を選択させてくれました。
保護してから警察署、病院、レメロンのための買い出しの間、
レメロンに寄り添ってくれた子供たちにとても感謝しています。
なんだか心も体もバタバタとした一日でしたが、
子どもたち、私たちにとって、とても有意義で心に残る冬の思い出となりました。
それから数時間後に、無事にママに抱かれてレメロンは帰っていきました。
レメロン、飼い主さんのもとで穏やかにのんびり過ごしてね。
もちろんですが、「レメロン」はちゃんと可愛い本名がありました。